10月24日(土)に時習サロン「港町ヨコハマの魅力を探る」が開催されました。山下公園や横浜マリンタワーに近い会場(メルパルク横浜、7階の望洋の間)からはその名の通り綺麗に氷川丸、ベイブリッジ等横浜港が一望できる特上のロケーションでした(写真1)。コロナ禍の中で、会場には(幹事スタッフ合わせ)29名が参加し、今回新たに試みたZoomでは20名がリモートで加わり、これまで開催した2度のサロンに並ぶ参加者となりました。
講師は横浜国立大学で都市計画に携わる高見沢実教授(時習29回)(写真2)。横浜の街づくりにも参画されております。会場からの風景を見ながら、江戸時代横浜開港から始まる歴史と町の発展を辿る興味深い講演となりました。横浜は「水際」であったという歴史から導入。「泰平の眠りを覚ますプリンセスたつた一杯で夜も眠れず」という最近のダイヤモンドプリンセス号の話もあり、ぐっと引き寄せられました。江戸時代に横浜開港から始まり、歴史と地理の相関で町が作られていきます。都市への開発は、外国人の要求を江戸幕府そして明治政府が叶えながら進んでいったそうです。山手公園、根岸競馬場。大正時代は関東大震災からの復興で出来た山下公園。世界大戦前後のエピソードとホテルニューグランド、氷川丸や日本丸の歴史、さらに歴史ある外国人向けアパート、と話は進みます。大桟橋ターミナルのこれからや海外同胞との結びつきが強い中華街パワーは良い意味で計り知れないことも説明されました。観光案内をされているかのようでした。さらに恒例となったクイズも8問入れての講演、あっという間の時間でした。Zoom参加の方にもクイズに加わって楽しんでいただけたかなと思います。
クイズの景品としては、講師らが自主出版されたという「横濱の通になる本」や綺麗な絵や写真が掲載された「横浜山手」ブックレットが提供され、さらに、この日のために地元のカップヌードルミュージアムで手書きした「時習館のロゴ入りカップヌードル」(写真3)、横浜フランス料理名店「霧笛楼」のスイーツが用意されました。Zoom参加の方含め正解数の多い方から贈呈されましたが、一番人気はスイーツで、担当幹事が講演後すぐにお店に立ち寄って直送し、本はレターパックでポストへ投函したため、翌日には受け取ったと驚きのお礼メールもいただきました。「世界に2つしかない時習カップヌードル(幹事家族で入場し2個作りました)」はいいアイデアだと思いましたが人気薄でした。後日、当選者様から「久々に食べたカップヌードル美味しかった!」と返事をいただき、こちらからも感謝いたします。会場参加者の方には終了後の懇親会が出来ず申し訳なかった気もします。中華街と横浜市のパンフレットは用意しましたので、講演後も個人で食事や散歩を楽しんでいただいたような我々幹事もうれしく思います。
今回、参加の方々の御協力と各スタッフの周到な準備のおかげで、無事開催出来ましたが、その経緯を少しだけお伝えします。本年1月に開催した時習サロン後、次はオリンピック開催後に横浜で開催して中華街で懇親会、打ち上げはクルージングかなと楽しみは膨らんでいました。ところが、状況は一変。新型コロナウイルス感染拡大です。東京で集まるのは止めメールでのやりとりだけでは、予定通り開催するか、延期するか、まだ待つかなど計画は進みませんでした。更に、緊急事態宣言。時間が止まりました。安否確認かのようなメールのやり取り。リモート、Web会議、Zoomやら Webexやら、知らない言葉があふれてきました。
5月になり、いよいよ灯への案内提出の期限に近づき、幹事会をリモートでやってみようということになりました。これまで機会のなかった初心者でも比較的簡単に立ち上げられ、PCやスマホからも参加しやすいZoomを使うことにしました。国内外との科学関係の会議で利用していた経験者らに予約設定してもらい、繋ぎ方をメールや携帯電話で聞きながら数回練習もかねてリモート会議を繰り返していくうち、皆さん直ぐ接続して会議を始められるようになりました。7月からは月いちペースでリモート会議を行いましたが、リアルな会合が出来ない状況では本当に便利なものです。そして、講師の高見沢君の「コロナなんかに負けられんに」という言葉で予定通りの開催を決め、現地とリモート参加計画を同時に進めることとなりました。秋には収束するかもという期待も僅かにありましたが、ウイズコロナの状況は続き7月と10月には最少人数の幹事で現地調査を行い、Wi-Fi接続や通信状態、映像音響設備の確認、そしてテーブル配置・間隔や非接触型体温計、アルコール消毒、フェイスシールドなどの感染対策も苦心しました。
10月にはリモート経験の無い方も気軽に参加できる様、希望者向けにZoom体験会を3度やってみました。合計8名が参加され、接続や通信環境の相談から基本的な操作(ビディオ停止・開始、音声ミュート・解除、参加者リスト表示、挙手操作、チャット操作、画面共有を表示して確認)に慣れてもらい、参加者同士の会話も弾み、敷居を低くできたかなと思います(担当者の感想)。そしていざ当日、3名が、講演映像の配信、開始前の接続相談と記念撮影、クイズ正解数の集計を分担し、無事に終えることができました。録画を確認し次回はあれこれ改善しようと相談しています。
今回からはリモート参加という新しい試みも加わり、日本全国の時習同窓生さらには海外まで参加ができるようになりました。ぜひ気楽にご参加ください。ちなみに、会場には6回生から32回生が参加され、神奈川県在住の方が多いようでした。幹事の29回生は豊橋、蒲郡、北茨城、仙台からも参加してくれました。リモート参加は4回生から45回生までさらに幅広く、愛知からは7名、東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城からもありました。会場とZoom合わせて5組ものご夫婦に参加いただきました。今後の年齢層や地域の広がりが楽しみです。
(時習サロン 29回生幹事一同)